本を出します!!!!!

今年の1月と2月に公開した の完全版を制作しました!!!!!『四百センチ毎秒の恋』という題名です。 表紙はこちら 以下より買えます! 完全版ということで、ぼくが渡した短歌すべてとそれに対するコメントや散文形式の前後日談、京大短歌会に所属している…

補遺1:ミシェル・ウエルベック "(C'est comme une veine qui court sous la peau)" 訳と解釈

この記事は、「カモガワGブックス vol.1 非英語圏文学特集」に西村トルソー名義で寄稿した「恋愛資本主義社会のミシェル・ウエルベックーー革命、闘争、中断/静止」の補遺です。この記事は単体で完結していますが、本誌と合わせてお読みいただくとさらにお…

分かりやすさに抗って|大前粟生『私と鰐と妹の部屋』読んだこと考えたこと

大前粟生による奇妙奇天烈な53の短い物語がぼくの心に響くのは、それらの物語が「分からない」ことを受け止めてくれるからだと思う。 奇妙奇天烈な物語というのは、絶景を見たときの感覚と同じものを読者に与えることが多い。表されるもの、目に見える外的な…

なぜ初デートで映画を観にいくのか|アラン・バディウ『愛の世紀』読んだこと考えたこと

恋愛的に気になる人を初めてデート*1に誘うとき、映画を観にいくことが頻繁に選ばれているように感じます。しかし、なぜ映画なのでしょうか。せっかく初めてふたりきりで出かけるのに、大抵の場合2時間ほどは沈黙を強いられる映画を観るという行為がなぜ選ば…

『マノン・レスコー』においてデ・グリュはマノンとセックスをしたのか

※これは大学の仏文学講義の期末課題(「ひとつ仏文学作品を取り上げて自由に論じよ」みたいな課題だった)として提出したレポートです。『マノン・レスコー』のあらすじ等は各自調べてください。また、ファム・ファタルものの起源としても有名なのでぜひ読ん…

ジャン=リュック・ナンシー『恋愛について』読んだこと考えたこと

どうして人は好きな人に「好きだ」と伝えるのでしょうか。永遠に片想いをしている方が傷付かないでいられるのに。どうして恋人たちは手を繋いで歩くのでしょうか。歩きにくいと思うのですが。そんな風に恋愛に関して分からないことばかりだったぼくはひょん…

栗原康・白石嘉治『文明の恐怖に直面したら読む本』読んだこと考えたこと

本書は政治学者でアナキストの栗原康と仏文学者でアナキストの白石嘉治との対談本である。栗原康は伊藤野枝や一遍上人、大杉栄の伝記で知られ、白石嘉治は以前から大学無償化やベーシックインカムの導入を主張している人物である。そんなふたりの対談本は、…

Michel Houellebecq "HYPERMARCHÉ – NOVEMBRE" を訳してみた

HYPERMARCHÉ – NOVEMBRE Michel Houellebecq D’abord j’ai trébuché dans un congélateur, J’me suis mis à pleurer et j’avais un peu peur Quelqu’un a grommelé que je cassais l’ambiance, Pour avoir l’air normal j’ai repris mon avance. Des banlieu…

柿村将彦『隣のずこずこ』読んだこと考えたこと

ハイデガーが言うには、人は自らの死を自覚し、死までの期間を自分の使命を全うすることに費やす決意をすることで実存の本来性に目覚めることができるらしい。そして、死への存在として自分の道を生きていくことが大切であるらしい。自覚の仕方にも色々とあ…

九螺ささら『神様の住所』読んだこと考えたこと

以前、寺山修司の対談集を読んでいたら寺山が頻繁に、作者は世界の半分を提示し読者が半分を想像力で補完して世界の円環構造が完成するような短歌が一番良い、というようなことを述べていた。同じ対談集で寺山は、人間は不連続で部分的な存在であると述べて…

Michel Houellebecq "UNE SENSATION DE FROID" を訳してみた

Unreconciled: Poems 1991?2013 作者: Michel Houellebecq 出版社/メーカー: Cornerstone Digital 発売日: 2017/01/12 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る UNE SENSATION DE FROID Michel Houellebecq Le matin était clair et absolument beau;…

大前粟生『回転草』読んだこと考えたこと

突然ですが、あなたは小説を読む際にその場面その状況が視覚的に頭の中に浮かぶタイプですか?ぼくは残念ながらそのような想像力には乏しいのですが、そのような想像力が豊かな方にぜひ読んでもらいたい本があります。大前粟生『回転草』(書肆侃侃房)です…

Michel Houellebecq "(Par la mort du plus pur)" を訳してみた

Unreconciled: Poems 1991?2013 作者: Michel Houellebecq 出版社/メーカー: William Heinemann 発売日: 2017/01/12 メディア: ハードカバー この商品を含むブログを見る (Par la mort du plus pur) Michel Houellebecq Par la mort du plus pur Toute joie …